帝国データバンク(TDB、東京都港区)が7月3日公表した、2024年6月の景気動向調査結果によると、景気DIは前月比0.2ポイント減の43.3となり、3カ月連続で悪化。「建設」は0.4ポイント改善し、46.4となった。今後の見通しは、日本銀行の追加利上げや人手不足の継続などマイナス要因も多いことから、産業全体で横ばいに推移する見通し。
「建設」では、個別意見として「建物改修工事の需要がある」(防水工事)、「北海道新幹線の延伸工事がある」(土木工事)、石油精製・化学工場などの更新工事や水素・バイオなどのエネルギー関連工事が堅調」(はつり・解体工事)、「インバウンドの増加でホテルの設備投資が旺盛」(電気配線工事)など、好調をうかがわせる声が上がった。
その一方で、「建設資材の高騰、土地価格の高止まりが起因する新築住宅の買い控えや、新設住宅着工数の減少による影響を受けた」(木造建築工事) 、「コストが増える中、売価を上げづらく、利益確保が厳しい」(建築工事)、「公共・民間工事の発注が少なく案件もない」「従業員が不足し、材料・修繕費用などが高騰するなど厳しい状況」(土工・コンクリート工事)との声も聞かれた。
地域別では、『北海道』『東北』『東海』『九州』で改善。『東北』では設備稼働率が改善し、工事発注が増えた。その他の6地域は悪化。復興需要のある『北陸』も悪化に転じている。
改修ニーズに期待する声も
※この記事は会員限定記事です。ログイン後、続きが読めます。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。