国土交通省は6月30日、2023年度不動産証券化の資産額の調査結果を公表した。2023年度末時点で証券化対象となった不動産または信託受益権の資産総額は約59.8兆円にのぼり、前年度から約6.5兆円増加した。リート(不動産投資信託、私募リートを含む)や不動産特定共同事業において取得された資産額の用途別割合は、オフィスが26.5%、物流施設が20.2%、住宅が20.2%だった。
「不動産の証券化」は、不動産の証券化を目的に設立された法人等が、不動産が生み出す賃料収入などの収益を裏付資産にして証券を発行し、投資家から資金を調達する手法。リートや不動産特定共同事業において取得された資産額は約2.7兆円、譲渡された資産額は約0.8兆円だった。
取得された資産をスキーム別にみると、リートが約2.3兆円、不動産特定共同事業が約0.4兆円。譲渡された資産は、リートが約0.6兆円、不動産特定共同事業が約0.2兆円だった。
所在地別にみると、東京都454件、大阪府130件、神奈川県85件、愛知県80件の順だった。また、不動産特定共同事業のうち、不動産の開発資金を証券化により調達する「開発型の証券化」の実績は146件、約870億円だった。
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