中小企業にとって事業承継は難易度の高い課題であり、逆に会社を変えるチャンスでもある。ここでは建材流通店の経営をしながら長野県立大学大学院ソーシャルイノベーション研究科で学び、工務店の事業承継をテーマに論文を書いて修了した十一屋の小林憲一さんに、事業承継の打ち手をお聞きした
小林 憲一 十一屋 代表取締役 |
同志社大学卒業後、鹿島建設にて10年間営業職を担当。2001年家業の事業承継のために長野県に戻る。2008年株式会社十一屋(住宅建設資材卸売業)の代表取締役に就任。2015年株式会社 ELF設立 (住宅コンサル &Cafe) |
私は200年以上続く刃物の卸売を祖業とする金物屋の9代目として生まれた。ゼネコンの鹿島建設に就職したが、家業に戻り40歳を前に事業承継。メイン事業を建材流通業にシフト、また小さな事業を興してきた。
今回は事業承継の当事者として、流通業の立場で工務店の事業承継を見てきた者として、また大学で事業承継の論文を書いた研究者として学んだことから、事業承継の打ち手を3つ紹介する。
会社には3つの資産がある。お金や不動産などの「有形資産」。社員などの「人的資産」。顧客・地域との関係性や評判・ブランド、根付いた理念や文化や暗黙知、経営者一族の想いといった「無形資産」だ。
有形資産と人的資産を引き継ぐのが事業「継承」、無形資産を含めて引き継ぐのが事業「承継」。工務店の場合はもちろん事業「承継」が基本だ。今後はいま以上に無形資産が重要な価値を持つ。
だが・・・
続きは「あたらしい工務店の教科書」(2024年6月30日発行、定価2420円)P86〜でお読みいただけます。定期購読者の皆様には新建ハウジング6月30日号の付録としてお届けしています。
有料会員の方は「あたらしい工務店の教科書」を紙面ビューアーでご覧いただけます。
複数購入したい方や有料会員以外の方は、Amazonからご購入いただけます。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。