三宅工務店は、LIXIL住宅研究所が運営する住宅FC「アイフルホーム」に加盟してから31年、兵庫県内で約3200棟の施工を手がけてきた。注文住宅不況と叫ばれる中、2022年の受注棟数は114棟、翌年は148棟と、徹底した業務標準化で業績を上げ続けている。
代表のバックボーン生かした経営で攻勢
同社は「三宅工務店」と人名を冠した社名だが、現在の代表取締役は須田修平さん。須田さんは創業者ではなく、2018年に同社に経営幹部として参画し、昨年4月に代表取締役に就任したばかりだ。
同社は創業以来100棟超のビルダーとして右肩上がりに成長曲線を描いてきたが、須田さんが同社に参画して以降、業務の標準化や品質向上、DX化などに着手し、さらに成長を加速させている。
同社の打ち手を学ぶ上で、まずは須田さんの経歴を把握しておきたい。須田さんは大学卒業後、LIXIL住宅研究所(旧アイフルホームテクノロジー)に新卒で入社し、アイフルホームFC本部の担当に。購買部を経て、加盟工務店の支援を行うフィールドカウンセラーに就任した。同職では関西エリアの加盟工務店を担当し、設計施工の指導や集客支援、人材、経営支援まで幅広くサポート。その後、店舗経営を行いたいと志して自ら子会社に出向し、アイフルホームの直営店の運営に携わるなどの経験も積んだ。
元来、独立して工務店を経営したいと考えていた須田さん。アイフルホームの本部時代に、加盟店である三宅工務店を担当していた縁で、2018年に当時のオーナーから経営参画の打診があり、二つ返事で転身することを決めた。創業者が掲げていた同社の経営理念や目指すべき方向性が自身の考えと合致していたのも、即決を後押しした理由のひとつだった。
須田さんは「FC本部では多くの工務店支援に携わり、直営店では住宅会社の経営を執行させてもらうなど貴重な経験を積ませてもらった」と感謝の念をにじませる。・・・
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