東京商工リサーチ(東京都千代田区)は7月1日、6月末時点の「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1000万円未満含む)が、2020年2月の第1号発生から4年4カ月で累計1万30件に達したと発表した。
6月のコロナ関連破たんは256件と前年同月比19.2%減となったが、4カ月連続で250件を上回り、アフターコロナのなかでも依然高水準で推移している。国内の企業数全体では、コロナ破たん率は0.279%で、400社に1社が破たんした計算。最も比率が高いのは東京都の0.489%で、次いで福岡県・宮城県の0.422%、群馬県の0.344%、大阪府・栃木県の0.340%が続く。最低は高知県の0.119%で、地域によってばらつきがみられる。
経済活動が再開するなか、「ゼロゼロ融資」利用企業の経営破たんも目立つ。コロナ禍の後遺症に苦しみ、返済資金の捻出ができず事業継続を断念する企業を中心に、コロナ関連破たんは当面月間200件超えの高水準で推移するとみられる。
都道府県別では、東京都が2048件と全体の2割強(構成比20.4%)を占め、大阪府926件、福岡県572件、愛知県484件、兵庫県435件、神奈川県427件、北海道416件、埼玉県341件と続く。300件以上が8都道府県、200件~300件未満が7府県、100件~200件未満が8県に広がっている。最少は鳥取県の20件だった。
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