一条工務店(東京都江東区)が全国の男女を対象に実施した、自宅のインテリアに関する意識調査で、自宅のインテリアが理想のテイストになっていないと思う人が7割以上に及ぶことが分かった。調査期間は5月11日から19日まで、有効回答数は766人。
自宅のインテリアにどの程度こだわっているか尋ねたところ、「とてもこだわっている」(4.4%)、「こだわっている」(26.4%)と回答した人が約3割となった。この約3割にこだわっている場所を聞いたところ、6割以上の人が「リビング」と回答した。
「自宅のインテリアは、理想のテイストを実現できているか」との質問には、「実現できていない」と回答した人は4割以上で、「(妥協した部分が多く)どちらかといえば実現できていない」(30.7%)と回答した人と合わせると、7割以上の人が理想のテイストを実現できていないことが分かった。
生活感が出てしまうのが悩み
「自宅のインテリアで悩んでいることや困っていること」を尋ねたところ、「生活感が出てしまう」という回答が最も多く5割にのぼり、「物が多い」(42.3%)、「色やテイストの統一感がない」(30.0%)という回答が続いた。また、4位以降には「住居の事情で好きなインテリアにできない」(29.0%)、「間取り・寸法が合わない」(24.2%)などが続き、住居の問題から自分好みのインテリアを導入できない事情も明らかになった。
「自宅の床や壁紙の色が不満で貼り替えたり、重ね貼り(上貼り)したことはありますか?」と尋ねたところ、「床と壁紙両方ある」(7.4%)、「床または壁紙のどちらかはある」(13.0%)と回答した人と合わせると、約2割の人が貼り替えたり、重ね貼り(上貼り)した経験があった。
ルームクリップ住文化研究所の主任研究員、水上淳史さんは、この調査結果の中で特に、困りごとの1位に「生活感が出てしまうこと」という結果が出ていることに着目し、「収納」の重要性を強調する。「日々暮らしていく中で、新しいアイテムを買えば、その収納方法が求められる。コロナ禍には『マスク収納』が検索され、毎年4月には『ランドセル収納』が多く検索される」と具体例を挙げ、「ライフスタイルの変化に合わせ、その都度、適切な収納方法を確立する必要がある。そうすることで、部屋の散らかりを防ぎ、生活感を抑えつつ、こだわったインテリアを楽しむ環境を維持できる」とコメントしている。
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