【バンコク時事】東京建物(東京都中央区)は6月27日、タイに現地法人「東京建物タイランド」を設立し、同社を通じてタイで新たに物流施設開発事業に参画すると発表した。タイの不動産開発大手SCアセットの子会社SCXと共同で、同国中部で二つの事業を進める。海外での初の物流施設開発事業となる。
東京建物によると、タイの電子商取引(EC)市場は東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国の中ではインドネシアに次ぐ規模。2021~26年の5年間で約4倍に拡大すると予測されている。また、タイはASEAN地域をまたいだ交通網の中心に位置していることや製造業が集積しているほか、物流市場の成長も期待できるため、同国での物流施設開発事業への参画を決めた。
一つ目の事業「メトロキャットプロジェクト」(仮称)は、スワンナプーム国際空港に近接するサムットプラカン県の約14万7000平方メートルの敷地に倉庫5棟を建設する計画。マルチ型物流施設やテナント企業の需要に合わせた倉庫を予定している。
二つ目の「レムチャバンプロジェクト」(仮称)は、タイ最大の国際貿易港のレムチャバン港から約10キロの東部経済回廊(EEC)内のチョンブリ県に位置。倉庫3棟を建設する。EEC内では、タイ政府の電気自動車(EV)産業振興政策により、車関連工場が新たに進出する工業団地が増加している。輸出を目的として保税倉庫や関連部品の保管などのニーズを背景に物流施設への需要が拡大しているという。
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