事業をいつまでにどれくらい拡大するか、現状維持するか/縮小するかは最も重要な意思決定の1つ。尖り具合と組織形態、採用・育成が変わるからだ。「スモールエクセレント」を追求したうえで「多角化×多層化×多拠点化」で成長を目指すのが王道だ。
スモールエクセレントを追求
ここまでも事業規模について触れてきましたが、どの事業規模を目指すかもビジョンの1つ。目標や採用とも深く関わるため、重要な意思決定項目です。
筆者は長く「スモールエクセレント(=小さいからこそ尖れ魅力的になれる)」と呼ぶ工務店のあり方を提唱しています。ミニマムな組織ゆえ損益分岐点が低く、それゆえプロダクトアウト/マーケットアウトを徹底でき=尖ることができ、それゆえ差異化でき、それを求める顧客に深く刺さり、それゆえ満足度も高まり、市場縮小の影響を受けにくい。
スモールエクセレントを突き詰めやすいのは「アーキテクトビルダー」です。例えば建築が好きなクリエイターを中心に社員数をミニマムで留め、社内でこなせない業務/苦手な業務は外部化、高付加価値・高単価の注文住宅・リノベ・非住宅を年間限定で請け負い、付加価値(粗利)を給与・環境の改善で社員に還元する、といったイメージです。
成長は多層化×多角化で
何人までがミニマムな組織で、その体制で新築を年間何棟施工するかは社長の思想とキャパシティで変わります。
新築棟数については体制・社員数に応じて年間・・・
続きは「あたらしい工務店の教科書」(2024年6月30日発行、定価2420円)P12〜でお読みいただけます。定期購読者の皆様には新建ハウジング6月30日号の付録としてお届けしています。
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