富士経済(東京都中央区)は2012年10月〜13年1月にかけてスマートハウス市場を調査、その結果を「スマートハウス関連技術・市場の現状と将来展望2013」にまとめた。調査ではスマハ関連事業として、「創エネ」「蓄エネ」「省エネ」「通信・計測」の4領域、計24品目について現状を分析し、今後の動向を予測した。
12年は大手ハウスメーカーの提案が本格化したことにより、1万1500戸を販売。国内スマハ市場は、前年比23.3%増の1兆8409億円と見込む。市場の約半分(46.7%)は省エネ領域が占めた。
13年については「スマートリフォーム元年」と位置づけ、既築住宅向けのスマハ商材の積極提案が始まる見通しを示した。14年以降は、ハウスメーカーが主導するエコタウンプロジェクトの本格始動により、新築住宅のスマハ化も拡大。16年までは年率10%増のペースで推移し、20年の市場規模は11年比2.5倍の3兆6362億円と予測する。
領域別にみると、EV/PHVを含む築エネが11年比6.9倍の1兆1212億円、スマートメーターなどの通信・計測が11年比4.8倍の4998億円と大幅に伸びると分析。さらに細かい品目に着目すると、家庭用燃料電池、家庭用定置型リチウムイオン電池、電力供給側と需要側を仲介するデマンドレスポンスのアグリゲーションサービス、電力を見える化サービスなどの大幅成長を予測した。
注目市場にはHEMSを挙げる。経済産業省は13年、HEMS導入事業(仮)を検討しており、これを契機にマンションにおける各住戸や共用部の電力見える化、一括受電による電力供給サービスなどの増加が見込めるとする。20年のHEMS市場規模は11年比約20倍の119億円と予測。
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