東急建設(東京都渋谷区)は6月26日、東急リニューアル(東京都渋谷区)と「リユース屋上緑化システム」を共同企画・開発したと発表した。
東急リニューアルが販売する屋上緑化システム「クラピア屋上緑化」の飛散養生材に、これまで廃棄されていた麻袋をリユース材として活用することで、廃棄物削減を実現する。天然素材の麻袋は、植物が被覆する前は防草シートの役目を果たし、被覆した後は徐々に分解し土に還るため、廃棄物を効率的に再利用できるという。
近年、ヒートアイランド現象の緩和や省エネルギー効果を目的とした屋上緑化が増えているが、高層でポット植えする場合は、植物が表面を被覆するまでネット等による土の飛散対策が必要となる。同システムでは、天然繊維で土に戻る麻袋を活用するため、植物が全面を覆った後も撤去が不要となる。
麻袋をリユース材として活用する取り組みは、土と野菜(沖縄県那覇市)と連携し、MOAIプロジェクトのなかの「麻袋循環プロジェクト」の一環として実施。コーヒー業界では、生豆の輸送に年間600万枚以上の麻袋を利用しているが、ほとんどそのまま廃棄処分されてしまうことから、新たな有効活用方法を模索するプロジェクトを展開している。今回、同システムを採用することで、廃棄されていた麻袋のリユースが可能となり、業界の垣根を越えた取り組みで廃棄物削減と循環型社会の実現に貢献する。
今後、両社は「クラピア屋上緑化」に加えて、環境に配慮した同システムの販売を積極的に進めていくとしている。
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