東京都は6月18日、分譲マンションの管理組合が省エネ・再エネ改修を進める際のポイントをまとめた「東京都マンション省エネ・再エネガイドブック」を改訂し公開した。光熱費の節約だけでなく、災害時の備えや資産価値向上にもつながるとして、省エネ・再エネの導入を勧めている。
ガイドブックでは、マンション共用部分の省エネ・再エネ設備、区分所有者間の合意形成、専有部分の省エネ対策などについて、イラストや具体的な事例を用いて解説。今回の改訂では特に、省エネ化のポイントになる太陽光発電設備や断熱の内容を拡充した。東京都のホームページでPDFファイルをダウンロードできるほか、ゆうメールでの送付も行っている。
主な目次は、▽マンションにおける省エネ・再エネ(マンションでできる省エネ)▽実施のための手続き(合意形成の進め方)▽計画的な省エネ・再エネ(大規模修繕工事)▽省エネ設備(照明器具、熱改修、エレベーター改修、給水設備)▽再エネ設備(太陽光発電設備、蓄電池、EV充電設備)▽専有部分でできる省エネ▽情報(関連用語、関係先一覧)―など。
検討に当たって目安になるよう、何%程度削減できるかをアイコンで表示。他にも、「ここに注目」「ワンポイント」「担当者のひとことコメント」「コラム」などの囲み記事を掲載し、理解を深めるためのアドバイスとして、技術的特徴、導入のメリット、注意点、補足事項などを解説している。
また、都では専門家からアドバイスを受けることができる「省エネ・再エネアドバイザー派遣」や、費用対効果の検討費用を支援する「東京都既存マンション省エネ・再エネ促進事業」の活用についても併せて推奨している。
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