環境省は、建築物のZEB化・省CO2改修の普及・拡大により脱炭素化を推進する「建築物等のZEB化・省CO2化普及加速事業」の2次募集を実施している。今回募集するのは、(1)ZEB普及促進に向けた省エネルギー建築物支援事業(省CO2改修調査支援事業)、(2)省CO2化と災害・熱中症対策を同時実現する施設改修支援事業(省CO2独立型施設支援事業)の2事業。募集期間は(1)「CO2改修調査支援事業」は7月19日まで、(2)「CO2独立型施設支援事業」は7月26日まで。各執行団体ウェブページで受け付ける。
(1)「省CO2改修調査支援事業」(PDF) では、既存の非住宅建築物ストックの改修工事でZEB達成の可能性や省CO2効果に関する事前調査を支援。2028年度までに改修予定がある事務所、ホテル、病院、商業施設、学校、集会所などの非住宅などが対象となる。住宅と非住宅の複合建築物は非住宅部分が対象施設であることを要件とする。
補助対象は、改修効果調査を行うために必要な費用。補助率は2分の1。上限額は1施設につき100万円。同一事業者による複数回の補助申請も可能だが、施設ごとの申請が必要となる。同一事業者の累計補助上限額は500万円。
さらに調査結果を踏まえて、外皮改修・高効率機器導入などの費用を支援する「脱炭素ビルリノベ事業」、「既存建築物のZEB普及促進支援事業」への応募も可能となっている。
災害拠点にもなるコンテナハウスなど対象
(2)「独立型施設支援事業」(PDF)では、クーリングシェルターや災害時の活動拠点としても利用可能な独立型施設(コンテナハウスなど)に対して、高効率空調、再エネ設備の導入を支援。エネルギー自給化が可能な再生可能エネルギー発電設備を導入し、平常時は宿泊施設、シェアオフィス、一時保育施設などとして利用、災害時には、避難所、仮設宿泊施設、医療拠点などでの利用が可能な「自立型可動式ハウス」などを対象とする。
補助対象となる導入設備は、断熱材、太陽光発電設備、省エネ型換気設備、蓄電システム、空調設備、エネルギー計測装置、断熱窓など、およびそれらの設置にかかる工事費用(設計費、直接工事費、間接工事費)。コンテナハウス本体、断熱要件に未達の窓は対象外。LED照明は、設置は要件だが費用は対象外となる。
補助率は2分の1。交付額の上限は1ハウスにつき最大400万円。ハウスの連結も可能で、1事業者・1回当たりの交付額の上限は4000万円。複数回の申請も可能だが、新規申請者が優先される。
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