総務省が21日発表した5月の全国消費者物価指数(2020年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が107.5と、前年同月比2.5%上昇した。プラスは33カ月連続。電気代が1年4カ月ぶりに上昇したことが響き、4月と比べ物価の伸びが0.3ポイント加速した。
指数の作成に用いる522品目中410品目が値上がりした。
電気代の上昇率は前年同月比14.7%だった。再生可能エネルギー普及のため電気料金に上乗せしている賦課金の引き上げが主因。ガソリン価格は4.5%上がった。エネルギー価格全体では7.2%の上昇だった。
生鮮食品を除く食料の価格は3.2%上昇した。原材料価格の上昇や物流費の高騰が響き、値上がりが続いているが、上昇幅は9カ月連続で縮小した。米国産牛肉などの輸入品の価格も上昇した。飼料費や人件費の伸びに加え、円安が影響した。
宿泊料は14.7%上昇したものの、伸び率は4月の18.8%から低下した。
生活実感に近い生鮮食品を含む総合指数は2.8%、生鮮食品とエネルギーを除く総合指数は2.1%それぞれ上昇した。
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