不動産経済研究所(東京都新宿区)は6月19日、5月の首都圏と近畿圏の新築分譲マンションの市場動向を公表した。首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)の発売戸数は1550戸(対前年同月比19.9%減)と2カ月連続で減少。東京都下・神奈川県を除きマイナスとなり、東京23区は前年同月を32.3%下回った。戸当り平均価格は7486万円で前年同月比582万円(7.2%)減と3カ月連続下落。1㎡当り単価は114.0万円で同6.6万円(5.5%)減と2カ月ぶりに下落した。
初月契約率は56.0%(前年同月比18.3ポイント減)で、23年1月以来の50%台に落ち込んだ。5月末時点の販売在庫数は5459戸(前月末比61戸減少)。フラット35登録物件戸数は1282戸で全体の82.7%を占めた。即日完売物件は0。超高層物件(20階以上)は8物件・313戸で契約率は26.2%だった。
東京23区の平均価格は1億326万円(10.0%減)、㎡単価は162.4万円(7.3%減)と下落したが、それ以外は平均価格、㎡単価ともに上昇した。
6月の発売戸数予測は2000戸程度の見込みとした。
近畿圏は戸当り価格、単価ともに上昇
近畿圏(大阪、兵庫、京都、奈良、滋賀、和歌山)の発売戸数は1051戸(対前年同月比2.6%増)と6カ月連続で前年同月を上回った。戸当り平均価格は5750万円で前年同月比741万円(14.8%)増と2カ月ぶりに増加。1㎡当り単価は85.7万円で同5.8万円(7.3%)増と7カ月連続の増加となった。5月としては、戸当り・単価ともに調査開始(1973年)以降最高値を更新した。
初月契約率は68.7%(前年同月比7.7ポイント増)で2カ月連続70%を下回った。5月末時点の販売在庫数は2696戸(前月末比26戸減少)。フラット35登録物件戸数は645戸で全体の61.4%を占めた。投資用物件は1物件56戸。即日完売物件は2物件3戸。
大阪市部の㎡単価が93.2万円(1.2%減)、京都府下の平均価格が4671万円(4.7%減)、㎡単価が61.2万円(4.8%減)と下落したが、それ以外の平均価格、㎡単価は上昇した。
6月の発売戸数予測は1200戸程度の見込みとした。
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