日本建築士会連合会(東京都港区)は6月18日、2024年度の総会を開催した。近角眞一前会長に代わり、古谷誠章・早稲田大学教授が新会長に就任。大きな災害など、各都道府県の建築士会単会では難しい問題への対応策として、中間に位置する全国7ブロック内での交流や支援を深めるために各ブロックへの支援を強化する方針を打ち出した。
古谷新会長は総会後の記者会見で、同連合会の役目を「建築士および建築士会が、国民生活の基盤を整える責務を果たせるように支援すること」と定義。「社会に応える建築士・建築士会の活動とそれを支える当連合会という図式を強化することを最重点として会長の役に当たる」と意気込んだ。
会員の維持・増強など中期的な課題に対しては、近角前会長の方針を引き継ぎつつ「新しいテーマへの取り組みが若い世代の入会や活動のモチベーションになる」として、▽オンライン・オフラインを通じた、全国レベルで有用な情報の迅速共有のためのネットワーク構築▽人の命と暮らしを守る事前復興ビジョンづくりのさらなる研究・実践▽新たなる建築士像を拓く、創発型の地域貢献委員会の積極的な支援▽歴史的なリソースを含む既存ストック活用型の都市・地域づくりの実践に向けての支援体制の確立▽新規会員の入会のモチベーションにつながる、未知の領域・人材との交流の場づくり―の5項目を具体的な目標に取り組んでいくとした。
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