秋田県内で年間200棟以上の新築住宅を手がけてきたサンコーホーム。雪国であるがゆえに冬季間の施工が限られるうえ、少子高齢化や人口減少が著しい中、シェア率を毎年上げている。サンコーホームとして3代目社長の後藤信樹さんに話を聞いた。
2008年度から秋田県注文住宅着工数(県内に本社のある住宅会社部門※)で連続一位を獲得している。その原動力は何か? ※リビング通信社調べ
28年前に秋田で初めてローコストFCに加盟し、全国有数のビルダー・工務店から多くを学び、この秋田での家づくりに取り入れました。県内のどこの工務店より、いいものをより安く、また、より早く実践してきたつもりです。加盟した当時は受注棟数が急激に増え、施工品質や顧客対応が定まらず、お施主様から厳しいお声を頂戴したこともあります。その反省を生かしながら、わが社の創業来の考え方の一つでもある、「住んでからが本当のお付き合い。そしてお客様の声は私たちを成長させてくれる大切な財産」という想いを胸に、真摯に向き合い対応し改善してきました。お客様から支えられているという想いが私たちの支えであり原動力となっています。そしてその継続が着工棟数15年連続一位を確保してきた第一の要因と実感できます。お客様からのアフターの連絡にはマニュアルは通用しません。「今お客様が求めていることは何か」を考えて行動するようにと社員には常日頃伝えています。そうすることでプラスワンの対応ができるからです。おかげさまで、オーナー様からの紹介は4割を超え、口コミの来場が年々増えています。棟数やランキングにこだわることはありませんが、紹介くださるオーナーさんが、「あの会社なら実績もあるから安心だよ」といえるような会社であり続けたいと考えています。
社長就任時、そして4年以上経った今の想いは。
2020年3月、苦楽を共にした前社長が病に倒れ、その後すぐ私が社長を引き継ぎました。それまで施工管理と商品開発を手がけてきたものですから経営者として事業を継続できるか不安でしたが、グループ会社の支援そして何よりサンコーホームで長年ともに会社を支えてきてくれた仲間のお陰でここまで業務を遂行することができました。
私がこの会社に入社したのは前社長と同じ年の1997年3月です。これもめぐりあわせだったのかなと今になって感じますが、彼は営業管理でお客様第一主義、まずは利益よりお客様に喜んで頂けるような仕組みを常に考えていました。私はというと常によりいいものをより安くお客様の住宅に反映させることを第一に考えて業務を行ってきました。営業と施工ですから、いつも考え方の相違があり都度ぶつかっていましたね。でも・・・
この記事は新建ハウジング6月20日号4面(2024年6月20日発行)に掲載しています。
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