自然素材を活用した注文住宅を手がける嘉藤建築設計事務所(埼玉県越谷市)は5月16日、無垢材を使いながら屋根・床の剛性を確保できる「GA(グリーンエア)斜め張り工法」を採用した住宅で、事業者向けの構造見学会を開催した。構造計算を行い、構造用合板や耐力面材を使わずに長期優良住宅の認定を取得している。
同工法は、埼玉県・東京都の木材による家づくりを支援しているNPO法人・木の家だいすきの会(埼玉県所沢市)が開発。シックハウスやアトピーの原因になる接着剤の使用を避けるため、構造用合板に代えてスギの無垢材を斜めに張り、水平構面の剛性を確保する。床倍率は2.7倍または2.5倍、屋根倍率は1.6倍または1.5倍(構造用合板は1.0倍)で、耐震等級2または3も実現可能だ。同法人代表理事の鈴木進さんは「特殊な施工技術を必要としないので構造だけなら容易に実現できるが、性能評価を利用するなら試験のデータもそろっている同工法を利用してもらうことが必要」と説明する。
また、同社所長の嘉藤剛さんは・・・
この記事は新建ハウジング6月20日号2面(2024年6月20日発行)に掲載しています。
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