東京カンテイ(東京都品川区)は6月6日、5月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。首都圏・中部圏は反転下落、近畿圏は連続上昇した。
首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比1.9%減の3778万円と反転下落した。東京都は5739万円(8.2%減)と反転下落し、前年同月比もマイナスに振れた。神奈川県は4103万円(3.7%増)と反転上昇。千葉県は2748万円(1.4%減)、埼玉県は2790万円(1.8%減)といずれも反転下落した。下落が続いていた神奈川県が上昇したものの、他3都県が下落し首都圏全体では下落に転じた。前年同月比も4.0%減と水準を落とした。
都市別では、東京23区が1億557万円(5.5%減)と反転下落。高額事例の減少や築古化により下落に転じたが、12カ月連続で1億円台を維持している。都下は4049万円(0.9%増)と2カ月連続で上昇した。横浜市(1.1%減)は反転下落した。神奈川県は主要3市が全て下落したが、その他の地域が上昇し、4カ月ぶりに上昇した。千葉市(2.4%増)は反転上昇、さいたま市(3.1%減)は反転下落した。
近畿は連続上昇・中部は反転下落
近畿圏は、前月比2.0%増の2868万円と2カ月連続上昇。大阪府は5.1%増の3263万円と3カ月連続で上昇し、前年同月比も含め水準が高まった。兵庫県は8.1%減の2667万円と反転下落。平均土地・建物面積は連続で拡大したが、価格は維持できなかった。京都府は13.6%増の3809万円と大きく反転上昇した。都市別では、大阪市が17.0%減の4498万円と大きく反転下落。築古化が進み、平均建物面積は大きく縮小した。神戸市(12.8%減)は反転下落、京都市(9.8%増)は2カ月連続上昇した。大阪市・神戸市は、前月の高額事例の反動で2ケタ下落となった。
中部圏は、前月比1.2%減の2487万円と反転下落。愛知県も8.4%減の2993万円と反転下落し、3000万円を割り込んだ。中部圏4県のうち、3県は上昇したが愛知県の下落が全体を押し下げた。名古屋市は築年数が若返ったものの、11.8%減の3995万円と大きく反転下落した。
宮城県は、前月比1.2%減の2565万円と2カ月連続で下落。築年数が0.2年進み、平均土地・建物面積は縮小した。仙台市は3.9%減の2882万円と2カ月連続下落した。
福岡県は、前月比3.4%増の2529万円と2カ月連続上昇。前年同月比は築浅化もあり高い水準となっている。福岡市は16.7%増の4664万円で4カ月連続で上昇。上昇率がさらに拡大し、2014年4月の集計開始以降最高価格となった。
調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。