積水ハウス(大阪市)が6月6日発表した2025年1月期第1四半期決算(24年2月~4月)は、売上高が前年同期比9.7%増の7770億5200万円で過去最高となった。営業利益は同28.7%増の717億1400万円、経常利益は同33.7%増の709億9500万円、純利益は同20.3%増の504億2700万円。国内の物件売却と米国の戸建住宅事業が収益に貢献した。
請負型ビジネスの戸建住宅事業の売上高は1008億9600万円(前年同期比4.7%減)、営業利益は46億5700万円(同25.3%減)。前期末の受注残高減少で減収減益となったが、「グリーンファースト・ゼロ(ZEH)」、大空間リビング「ファミリー・スイート」、間取り連動スマートホームサービス「プラットフォームハウスタッチ」などの高付加価値提案により受注は好調に推移した。
賃貸・事業用建物事業の売上高は1286億8000万円(同2.4%増)、営業利益は180億7300万円(同1.5%増)。「シャーメゾンZEH」を中心に受注が好調で、増収増益となった。「シャーメゾンZEH」では入居者売電方式が好評。賃貸住宅受注に占めるZEH住戸割合が81%となった。住戸ごとに専用接続できるEV充電設備の設置も受注につながった。
ストック型ビジネスの賃貸住宅管理事業の売上高は1719億4200万円(同6.6%増)、営業利益は156億9000万円(同7.4%増)。好立地の建物供給により管理室数が増加し、高入居率を維持した。リフォーム事業の売上高は401億8000万円(同0.7%増)、営業利益は49億7700万円(同4.0%増)。戸建住宅で家族構成やライフスタイルの変化に合わせた提案型リフォーム、断熱改修などの環境型リフォームに注力した。
米・MDC社、4月に買収完了
国際事業の売上高は1178億4800万円(同15.7%増)、営業利益は107億9500万円(同146.0%増)と大幅増に。米国は新築住宅ニーズの高まりで戸建住宅事業が回復した。オーストラリアは戸建住宅の受注は改善したが、マンションの引渡しが端境期となり減収となった。
2025年1月期通期は、売上高は3兆8750億円(前期比24.7%増)、営業利益は3000億円(同10.7%増)と過去最高を予想。経常利益は2730億円(同1.8%増)、純利益は2090億円(同3.3%増)となる見込み。4月に買収を完了した米・MDC社の業績および為替レートを見直し、3月7日に公表した業績予想を上方修正した。同社の買収により海外売上比率は、2031年度には45%に達する見込みだとしている。
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