建設DX研究所(事務局:アンドパッド/東京都千代田区)は、5月30日に総理大臣官邸で開催された「国内投資拡大のための官民連携フォーラム」に出席し、建設DX推進などについて政府への提言を発表した。
第5回となる同フォーラムは、国内投資継続に向けての取り組みや設備投資の制約要因への対応について、経済界・個別企業の経営陣などへのヒアリングを交え、官民でさらなる投資拡大に向けた機運を高めていくことを目的に開催している。
建設DX研究所代表・岡本杏莉さんは、建設業界において人手不足と労働生産性の低下、従事者の高齢化が深刻化している現状と、低労働生産性の要因となっているアナログな現場環境の実態を伝えた。また、課題に対するソリューションとして、建設DXによる生産性向上の事例を紹介。建設DX推進のための提言を発表した。
岸田総理は、人手不足への対応が待ったなしとなっている現状に、「建設DX研究所による建設現場でのデジタル化などがサービスの質の向上と、間接業務からの現場の方々の解放を両立させている。成長型経済実現のために、業種内・業種間での人の奪い合いではなく、生産性向上による拡大均衡を通じて、人手不足を解消していくことが必要」と話した。また、カタログ形式の中小企業の省力化投資支援についても「設備投資の基盤となる建設業については、経産省と国交省が連携して、カタログに建設DX関係の製品も追加し、支援する」として、両大臣に取り組みを進めるよう指示し、官民一体となって建設DX推進を図ることを明言した。
建設DX研究所は、2023年1月に建設テック事業者を中心とした6社(アンドパッド、構造計画研究所 、セーフィー、Polyuse、Liberaware、ローカスブルー)により設立。建設DXの推進による業界課題解決を目的に、最新の政策や最先端テクノロジーに関する情報発信、建設DXベンチャー・省庁・アカデミア等が連携した勉強会の開催、関係省庁・議員等に向けた政策提言の3つの活動を実施している。
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