工務店・住宅業界の実務者が旬の話題について議論するイエトーーク!(主催:新建ハウジング)が5月14日、「“子育て世代”のハートをつかむDX受注戦略」をテーマにYouTubeライブにて行われた。ひな壇ゲストは、ホームランディック一級建築士事務所(愛知県小牧市)代表の伊岐見恭子さんとウェブマーケティングの達人・アババイ(同名古屋市)副社長の渡久地美鈴さん、不動産DXで工務店を応援するネットデータ(岡山県岡山市)取締役の山本淳志さんの3氏。司会は新建ハウジング発行人・新建新聞社社長の三浦祐成が務め、ひな壇には新建ハウジングから、月刊アーキテクトビルダー・編集デスクで一児の母でもある松本めぐみが“子育て世代代表”として加わった。
YouTubeのチャンネル登録者12.7万人、Instagram(インスタ)フォロワー8.4万人を誇る伊岐見さんは、「チラシや雑誌、SUUMOなどによる集客を全て止め、4年前からSNSを軸とするマーケティングを本格化することで、売り上げが約3倍に伸びた」と述べた。伊岐見さんは、YouTube動画やインスタのコンテンツ制作のポイントについて「誰に対して発信するかを戦略的に考えること」とし、「実際に(当社でも)一人暮らしやシングルマザー、男性カップルなど顧客は多様化していて、従来型の典型的な子育て世代だけをイメージしていると“刺さらない”」と説明した。
アババイの渡久地さんは「インスタがコミュニケーションツールとして急速に普及している。ぜひ、トライしてほしい」と訴えつつ、一方で「インスタかYouTube、TikTokのどれかしか見ないという人もけっこう多い。情報発信は“一本足打法”ではなく、多軸化することが理想」と話した。
ネットデータの山本さんは「いまの時代、土地のないお客様は相手にしないというスタンスだと集客の6~7割を捨てると言っても過言ではない」と指摘しながら、「いまの不動産市況でお客様が“理想の土地”を探すのは難しい。例えば土地BANKなどで、しっかり情報収集を行ったというエビデンスを示しながら、理想ではなくても納得できる条件の土地に工務店側がお客様を誘導してあげることが重要」と語った。
この記事は新建ハウジング6月10日号12面(2024年6月10日発行)に掲載しています。
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