NEXT STAGE(ネクストステージ、大阪府大阪市)は5月29日、地域工務店など住宅事業者が施工力・施工品質を競う第1回「Japan Housing Quality Award(ジャパンハウジングクオリティアワード)2023」の表彰式を大阪市内で開催。厳しい評価基準に基づく現場監査を経て、高い評価を獲得した住宅(現場)や企業を表彰した。ノミネート企業や、すでにエントリーの受付が始まっている同アワード2024(第2回)の参加企業など85社の関係者ら約190人が会場に集まった。
2023年4月1日~12月31日の期間に、着工から竣工までの10工程で第三者による評価(現場監査)を受けた在来工法、2×4工法による3階建て以下の木造戸建て住宅が表彰対象。同社が提供する施工管理の改善や品質向上を実現するクラウドサービス「QualiZ(クオリツ)」を採用した175棟がエントリーした。工程ごとに、法令適合、性能適合、評価タイミング、不備範囲、不備改善の5つの評価軸で定量的に算出したスコアをもとに審査を行った。
同表彰では、3棟以上エントリーした会社が建物スコアの平均点の高さを競う「会社部門」と、1棟ごとのスコアを競う「建物部門」の部門ごとに、一般的な業界基準をベースに評価を行う「推奨基準コース」と、より厳しく細かく自社で定めた基準をベースに評価を行う「自社基準コース」の2つのコースを設けて、それぞれ最優秀賞と優秀賞を選出。ネクストステージ社長の小村直克さんが、檀上で受賞企業の代表者や工務・現場担当者に賞状とトロフィーを手渡した。
会社部門の最優秀賞は、推奨基準コースがハルサ建築設計(ハルサ、島根県出雲市)、自社基準コースがアーキテックス(福岡県大野城市)。檀上で、ハルサ建築設計専務の坂野富一さんは「自社の施工力が全国的にどれぐらいのレベルなのか確かめたかった。受賞に恥じないようにさらに施工品質を高めたい」と誓い、アーキテックス社長の栗山浩さんは「この賞は協力業者の皆さんと工務、設計をはじめとする自社スタッフの努力の結晶」と喜びを語った。
表彰式の冒頭のあいさつで小村さんは「仕様、スペックによる設計上の品質だけでなく、それを担保する製造(施工)品質の重要性を住宅業界全体に浸透させたい」と訴え、「同時に技術者や技能者のやりがいの醸成、優良な事業者とユーザーが安心して購入できる良質な住宅の普及に貢献したい」と述べた。
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