国土交通省は5月24日、地方公共団体と連携して移住の促進に取り組む民間事業者などを対象とした「先導的な移住等の取組」の募集を開始した。先導的な移住もしくは二地域居住の取り組みの調査・分析を実施するもので、「住まい=住環境」「なりわい=仕事の確保・新しい働き方」「コミュニティ=地域づくりへの参加」などの課題を解決することにより、移住者が地域に定着することを目指している。
移住者の住まいに関する取り組みでは、「住みたいのに住まいがない」「貸す側・借りる側への公的支援が欲しい」「いきなり移住は難しいので居住体験したい」「子育て・移動などの利便性や住生活環境の充実」―といった移住者の要望をかなえる取り組みを募集。例えば、▽空き家やシェアハウスの活用▽若者・ファミリー層の住宅取得や改修などコスト面の支援▽お試し居住・長期滞在▽オンデマンド交通―などを想定している。
仕事や地域に関する取り組みでは、▽シェアオフィスの整備▽コワーキングスペースの整備▽新たなビジネス機会の創出▽職業のマッチング▽就職後の人材育成・定着への支援▽副業による地域との関わり▽二地域居住者などが地域のコミュニティに溶け込めるような仕組み―といった取り組みを求めている。
支援対象は、都道府県・市町村との連携に取り組むNPO法人や民間事業者。対象地域は問わないが、提案の中でどの地域かを明確にする必要がある。支給額は1団体当たり350万円(税込)以内。ただし、従前から実施している活動の運営経費や建設・整備や用地の取得の経費、事務所の家賃や光熱費、営利のみを目的とした活動経費、他の事業から補助金などが受給されている経費などは支給対象外となる。応募期間は7月10日まで。
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