LIXIL(東京都品川区)は5月27日、自動車部品の製造販売を行うアイシン(愛知県刈谷市)のシャワートイレ事業を吸収合併すると発表した。アイシンを分割会社として、LIXILを承継会社とする吸収分割を実施する。これにより、グローバル市場における競争力の強化と機動性のある運営体制の確立を目指す。効力発生日は9月1日を予定している。
1976年以降、アイシンは約50年にわたってLIXIL(旧・伊奈製陶)との共同でシャワートイレのノズルを開発。日本初のシャワートイレ用ノズルやノズル除菌、鉢内スプレーなどを開発・生産してきた。一方で、国内市場やグローバル市場の変化に対応するためには、これまでのように2社それぞれが開発・生産の役割を担い協業する方法を見直す必要があったことから、昨年7月以降、シャワートイレ事業のLIXILへの移管について検討していたという。移管後は同事業から撤退し、電動化をはじめとする領域に注力する。
LIXILは吸収分割に際し、23億6200万円に加えて契約書で定める金額を支払う予定。さらに2025年度から2027年度の間に両者が合意した指標を達成した場合、追加で最大10億円を支払う契約となっている。アイシンのシャワートイレ事業の2024年3月期の売上高は156億円。継承する資産は固定資産が5億円、棚卸資産が10億円。
なお、アイシンは同日、車部品メーカーのエクセディとの資本関係を解消することや、三菱電機グループとの合弁会社設立に向けて協議中であることも公表している。
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