日本空港ビルデング(東京都大田区)はこのほど、東京国際空港(羽田)の第1ターミナル北側において、木造を取り入れたサテライト施設の建設に着工したと発表した。2026年夏頃のオープンを予定している。
国土交通省による東京国際空港の機能強化にあわせ、6スポットを備えた出発・到着ゲートを増築し、将来の航空需要拡大への対応や旅客利便性の向上を図る。地上3階建て、建築面積約1万1000㎡、延床面積約2万1000㎡。サステナブルなターミナルビルの実現と、“人にも環境にもやさしい先進的空港”を目指す。
1階は鉄骨造、2階以上に木造を取り入れた羽田空港初の木造・鉄骨ハイブリッド構造を採用した。木造部分には「大断面集成材」および「CLT材」「LVL材」を使用する。構造用木材には国産材1800㎥を使用する予定。構造体に木材を使用することで、鉄骨造と比較して建設時に排出される二酸化炭素を2630t-CO2削減し、供用開始後も建物に長期間1435t-CO2の二酸化炭素を固定できるという。
また、太陽光発電パネルや外壁断熱などで高性能化を図ることで、年間の一次エネルギーを30%以上低減し、ZEB Orientedの認証取得を目指す。ターミナル運営におけるエネルギーの消費量を抑制するとともに、設計から建設、運用など全ての段階で、環境に与える負荷を最小限に抑え、サプライチェーンを含めた脱炭素や資源循環にも貢献するとしている。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。