YKK AP(東京都千代田区)と関電工(東京都港区)は5月24日、建材一体型太陽光発電(BIPV)の開発や普及に向けて業務提携したと発表した。再生可能エネルギー事業への取り組みとして、ビルの窓や壁面を活用するBIPVを開発する。ペロブスカイト太陽電池などを用いて、今年度中にも実証実験をスタート。2026年を目途に市場投入を目指す。
両者はBIPVとして、施工やメンテナンスが容易な「内窓タイプ」(既存ビル、同新築)、カーテンウォールの「スパンドレル内臓タイプ」(新築ビル)の2点を開発予定。内窓タイプとすることで、断熱性や防音効果を高めることができる。透過性や外部ガラス越しによる発電量の課題が残されているが、今後の実証実験で解決に向けた研究を進めるとしている。
YKK APの試算によると、全国の既存ビルのカーテンウォール面積は5200万㎡。業務提携により新市場を開拓し、ビル壁面の活用を進めたい考え。
YKK AP社長の魚津彰社長は会見で、都市部で太陽光発電を設置していない未開拓の分野であるビルをターゲットにするとし、「今後は窓での発電を拡大していきたい」と述べた。
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