国土交通省は5月17日から、省エネ・省CO2に係る先導的な技術を導入した住宅・建築物のリーディングプロジェクトを支援する「省CO2先導プロジェクト2024」(サステナブル建築物等先導事業・省CO2先導型)の公募を開始した。
2024年度は、①一般部門(戸建住宅、共同住宅、非住宅建築物)、②中小規模建築物部門(非住宅)、③LCCM戸建住宅部門、④LCCM低層共同住宅部門(共同住宅)―の4部門を募集。学識経験者から構成される委員会で評価を行い、ライフサイクルカーボンをより的確に算出して削減する取り組みを採択する。応募期間は①②④は7月3日まで。③は2025年1月20日まで(※予算の都合による早期受付終了あり)
主な事業要件は、①②が▽ZEH・ZEB水準の省エネルギー性能を満たすもの▽材料、設備、設計、運用システムにおいてCO2の削減、健康、災害時の継続性、少子化対策などに寄与する先導的な技術が導入されるもの―など。③④は▽ZEH水準の断熱性能を満たすもの▽一次エネルギー消費量が現行の省エネ基準値から25%削減されるもの(※再生可能エネルギーを除く)▽ライフサイクルCO2の評価結果が0以下となるもの―など。
補助率および限度額は、①②一般部門・中小規模建築物部門が、補助率:補助対象費用の2分の1、上限:1プロジェクトあたり原則3億円など。④LCCM低層共同住宅部門が、補助率:2分の1、上限:1戸あたり75万円かつプロジェクトあたり原則1億円など(※いずれも一例)。補助額・上限額はプロジェクトの内容により異なり、戸建て住宅の場合は工事費用の補助上限が1戸あたり200万円となる。
23年度は「ZEH普及住宅」など16件採択
23年度は17件の応募があり、16件を採択。感染拡大防止にも配慮した自然通風デザインなどを採用した「東京工業大学附属科学技術高校」(東京工業大学)、寒暖差の激しい山形の気候に合わせ高性能ダブルスキン外皮を設置した「山形銀行本店建替計画」(山形銀行)、災害時でも電力・ガス・水などのエネルギー自立が可能な「八幡山サステナブル共同住宅プロジェクト」(大京)、「おひさまエコキュートを活用した自家消費型ZEH普及プロジェクト」(エコワークス)―などのプロジェクトが採択された。過去の採択事例については、国立研究開発法人建築研究所のホームページに掲載されている。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。