国土交通省は「バリアフリー法」の施行令を改正し、2000㎡以上の建築物に求めていた車いす用トイレの設置基準を、現行の「建築物に1カ所以上」から、「トイレを設ける階に1カ所以上」とする方向で最終検討を行っている。パブリックコメントを6月14日まで実施した後、同月中に公布、2025年6月1日に施行する予定。
今回の見直しでは、社会的要望が高まっていたトイレや駐車場に関する基準の強化、および劇場、映画館、集会場などの客席に関する基準の創設が検討された。
このうちトイレに関する基準の見直しでは、不特定かつ多数の人が利用する、または主として高齢者、障害者などが利用するトイレについて、利用者がいる階の階数以上の数を設けることを明記。該当するトイレのうち1以上に、車いす使用者用のスペースを1以上設けることとした。ただし、トイレを設置する階の床面積が小さい、滞在する時間が短いなどの事情がある場合は別途基準を定め、床面積の合計が1000㎡に達するごとに1以上の車いす使用者用のスペースを設けるなどの措置を行う。
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