京都府内の建築関係者や林業者、学識者らが、山の木材資源を町で活用することで地域経済および文化交流を活発化させるべく発足させた任意団体「山と木文化の研究会(通称「ヤマケン」)」が、2025年に活動10周年を迎える。16年から取り組んできた、イベント会場などの仮設休憩所を地域産材で木質化する「木のテント」事業に加え、改めて木材・林業会を学ぶ初心者向けツアーなどを計画中だ。
ヤマケンは、2015年の初夏に京都府建築士会の有志が始めた「モクモク会」を契機に、16年1月に研究会として発足。18年4月から、任意団体として活動している。モクモク会の時は、国産材の流通の仕組みや統計上の変遷などを学ぶ勉強会を定期的に催していたが、同年末ごろから独自の事業を模索し始め、新しく取り組み始めたのが「木のテント」事業だ。鉄パイプやビニール製帆布の代わりに、京都府産のスギ材・スギ皮を荒縄で組み立てて仮設の木質テントを供給する。
同事業は、16年に行われた林野庁主催の第40回全国育樹祭にあたり、ヤマケンが府の林務課に「地域産の木材で仮設物を木質化できないか」と提案したことで生まれた。当時は・・・
この記事は新建ハウジング5月20日号5面(2024年5月20日発行)に掲載しています。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。