高いレベルでの意匠と性能の両立や建築と庭・外構との連続性などを重視した家づくりを手がける群栄美装(群馬県前橋市)は4月、伊勢崎市内に3世代が暮らす木造2階建て・延べ床面積約47坪の断熱等級7・耐震等級3(許容応力度計算)の超高性能住宅を完成させた。同社としては初めて大型パネル工法を採用(壁・屋根)。社長の井野優一さんは、実質的に社員2人で、新築注文住宅・年間7~8棟に加えて店舗やオフィスなどの木造施設(新築・リノベ)も手がける“超少数精鋭”スタイルの同社にとって、大型パネルがさらなる効率化と高品質化を実現する手段となるか、導入効果を検証しながら採用比率を高めていく考えだ。
伊勢崎市内に完成した50代後半の施主夫婦と80代の母親、20代の子どもの3世代・4人が暮らす住宅は、築70年の家を建て替えたもの。家づくりへの思いやこだわりが強い施主のおかげで、井野さん自身も「さまざまなことにチャレンジさせてもらった」という。
300坪の広い敷地で、切り妻屋根の高さを抑えた重心の低い住宅が、座りの良い落ち着きのあるたたずまいを見せる。外壁には「天龍焼杉」を張った。庭は、山採りしたナチュラルな樹形のカツラやアオダモといった植栽が豊かで、セランガンバツ材の広いウッドデッキと一体となり、南側に大開口と吹き抜けのあるLDKへとつながっていく。
同住宅のUA値は0.23W/㎡Kで、断熱等級7(6地域)の基準0.26を上回る性能を備える。C値は0.33㎠/㎡。壁の断熱は柱間に・・・
この記事は新建ハウジング5月20日号3面(2024年5月20日発行)に掲載しています。
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