YKKグループ(東京都千代田区)は5月15日、2024年度3月期連結決算を発表した。AP事業は、売上高が3期連続過去最高となる5381億円(前期比5.8%増)、営業利益は256億円(同42.4%増)、経常利益は283億円(同32.6%増)、純利益は188億円(同23.9%増)で増収増益となった。利益面では、国内で原材料・資材価格高騰の影響を受けたほか、販管費が増加したが、販売増加や価格改定、製造コストダウンにより上昇分を吸収した。
国内は、政府の改修補助事業の効果で、内窓とビル改装分野を中心にリフォーム商品の販売が伸長。住宅事業ではリフォーム商品に加えて、樹脂窓・アルミ樹脂複合窓で高断熱窓化を進めたことにより販売が拡大した。エクステリア事業では、カーポート・門扉の販売は増加したが、事業全体では前期を下回った。ビル事業では、新築・改装分野ともに受注・販売が拡大している。
海外は、北米でビル建材・住宅建材ともに減収となった。中国は中級市場の新規顧客開拓により販売が好調に推移。台湾では集合住宅市場での拡販と中南部地域への営業強化により販売が増えた。インドネシアは組立式のノックダウン商品の拡販と新規チャネルの開拓により、販売が前期を上回った。
25年3月期通期は、国内では改修補助事業の継続により、リフォーム・改装市場は堅調に推移すると予想。北米で住宅建材市場は緩やかに回復、インドネシアでも住宅着工の回復が見込まれていることから、売上高が5779億円(前期比7.4%増)、営業利益は276億円(同7.8%増)、経常利益は295億円(同4.2%増)、純利益は205億円(同9.0%増)となる見通し。
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