京都府はこのほど、府独自の住宅補助金制度として2024年度の「京都府住宅脱炭素化促進事業補助金」(京都府ZEH補助金)の募集を開始した。個人が断熱・気密性能の高い省エネ住宅を新築または購入する際に、その費用を補助するもの。
京都産木材などを使用する「ひろがる京の木整備事業」の交付を受ける住宅、あるいは「京都再エネコンシェルジュ」が設計・施工を行う住宅など、府が実施する他の省エネ事業や制度を併用する場合は、補助費用に10万円が上乗せされる。応募期間は2025年2月24日までで、予算額に達した場合はその時点で募集を終了する。
対象者は、府内で自ら居住する住宅を新築または購入する個人。ZEH、ZEH Oriented、Nearly ZEHのいずれかの基準を満たした住宅で、高断熱化に係る材料、省エネルギー設備の購入、工事に関する経費を補助する。補助額は20万円。①京都府の「ひろがる京の木整備事業(住宅タイプ)」の補助金の交付を受けている住宅、②「京都再エネコンシェルジュ認証制度」で認証を受けた京都再エネコンシェルジュが設計・施工する住宅は10万円が加算され、最大30万円の補助金が交付される。
府独自の制度で脱炭素化推進
京都府では脱炭素化推進のための「省エネ・創エネ実行プラン」を展開し、さまざまな施策を導入している。今回、「京都府ZEH補助金」の上乗せ対象となった「ひろがる京の木整備事業(住宅タイプ)」もその一つで、京都府内産木材や北山丸太、京銘竹を利用した建築物の木造化や木質化を支援している。緑の工務店(京都府産木材認証制度)または特定事業者が行う住宅の新築、増改築、修繕、内装工事が対象となる。建築工事期間中に府内産木材のPRを行うことを条件とする。
補助率は木材の種類により異なり、木材購入費の10~50%(最大9万円/㎥)を補助。さらに横架材(梁、桁、母屋、棟木・隅木)には15%、府が認定する流通グループから購入する場合や、初めて補助金の交付を受ける場合は5%が上乗せされる。
「京都再エネコンシェルジュ認証制度」は、再エネ導入を推進する府民を認証する制度。再エネに関する知識を学ぶ研修会を受講後に、試験に合格した府民を「京都再エネコンシェルジュ」として認定する。ポータルサイトに登録することで、認証者本人または事業所の活動をPRすることができる。コンシェルジュのいる事業所(工務店)を紹介するページも用意されている。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。