雨漏りが発生したとき、どのように対処するか。久保田さんの修理事例を通じて、ヒアリングから調査、修理の流れを解説してもらう本連載。建物のどのような点に着目するのか、また必要な手順や業務、修理における注意点などを、引き渡し後の住宅の維持管理などの際の参考にしてほしい。久保田さんいわく「工務店であれば知っていて当然」ということばかりだ。
雨漏り補修は原因の特定から始まる。補修の際には防水テープの貼り方に注意
M邸は、新築から9年半が経過した建物だった。新築した工務店は引き渡しから数年で倒産。4年ほど前に瑕疵保険を使った雨漏り補修を行うも、雨漏りは止まらず、室内には雨によるシミが広がっていく一方だったという。
初めてシミが見つかったのは、2 階の主寝室の南西角、入隅部。その後、2 階のウォークインクローゼットの北西の角付近、1階のダイニングキッチン南西角でもシミが確認された。
その後、雨漏り補修を行った業者に連絡しても「雨漏りではない」と主張を繰り返すだけ。確認に来ることもなく、数回の連絡後には電話にも出なくなったとのこと。こうした経緯もあり、施主のMさんは雨漏り補修を半ば諦めてしまっていた。
しかし時間の経過とともに部屋のシミは広がるばかり、そこでもはや瑕疵保険は使えなくとも自費でも修理しなければと考え、ネット検索のうえ、第一浜名建装に問い合わせた、という次第だった。
原因がわからないままでは 雨漏りの補修はできない
以上のような相談を受けた私は、まずは・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー5月号(2024年5月10日発行)天井上手は設計上手 おしゃれ天井超鉄板ディテール(P.60~)でご覧ください。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。