ヤマダホールディングス(群馬県高崎市)が5月7日公表した2024年3月期通期決算(23年4月1日~24年3月31日)によると、住建事業の売上高は2795億3000万円で前年同期比2.6%増加。営業利益は同34.3%減の56億3000万円となった。グループシナジーにより資材高騰の影響は低減したが、来期の事業成長に向けた先行投資費用が発生したことで、グループ全体の利益を押し下げる要因となった。販管費は同7.2%増の601億7700万円。
ヤマダホームズの売上高は804億円で、前年同期比で2.6%増加。営業損失が28億2700万円、経常損失が27億7700万円の赤字となった。中古再販や分譲は好調だったが、新築注文住宅の受注不振で完工が不足した。
利益面では、営業力強化に向けた組織や営業拠点統廃合による一時的な販売機会のロス、住宅資材原価上昇による粗利率の減少、営業人員の拡充および広告投資による販管費の上昇などが響いた。展示場・土地など営業資産の評価見直しによる特別損失も計上している。
ヒノキヤグループは過去最高益
ヒノキヤグループは、売上高1421億2300万円(同5.5%増)、営業利益74億8100万円(同2.7%増)で過去最高益を達成。バスやキッチンの開発・製造などを行うハウステックは、戸建・リフォーム事業が低迷する中、浴室事業の案件を積み上げ、売上高623億1200万円(同3.1%増)、営業利益25億8300万円(同12.5%増)で増収増益となった。
2025年3月期は、住建事業全体の売上高が3168億円(前期比13.3%増)、営業利益が109億円(同93.6%増)、経常利益が106億7000万円(同79.1%増)と大きく回復。ヤマダホームズは売上高1051億円(同30.7%増)の大幅増収により、営業・経常利益が黒字転換する見込み。ヒノキヤ、ハウステックはともに増収増益となる見通しを示している。
■関連記事
ハウスメーカー3月受注速報 旭化成ホームズ、5割超の増加に
ヤマダホームズ、完全子会社のコングロを吸収合併
住林、ヤマダ、竹中―課題を乗り越えるために何をしたのか
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。