東京商工リサーチ(TSR、東京都千代田区)が5月4日に公表した「とび業界」に関する調査結果によると、とび職人の不足や物価高が要因となり、とび工事業の倒産が過去10年間で最多となった。2023年度(4~3月)のとび工事業の倒産(負債1000万円以上)は135件となっている。休廃業・解散も23年には498件となり、過去10年間で2番目の水準となった。
同社の調査によると、この10年間のとび工事業の倒産は、22年度までは毎年80件前後で推移していた。ところが23年度に入り、22年度の79件から135件(前年度比70.8%増)に急増。過去10年間で初めて100件を超え、19年度の84件を大きく上回って最多を更新した。
倒産要因で最も多かったのは、「売上不振(受注不振)」の93件(同89.7%増)。次いで、「赤字累積などの既往のシワ寄せ」の36件(同125.0%増)が多かった。さらに「人手不足」が10件(前年度の約3倍)、「資材高騰などの物価高」が10件(同10倍)と急増している。
とび工事業の倒産は業界の危機
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