東京カンテイ(東京都品川区)は5月9日、4月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。首都圏・近畿圏・中部圏の3圏域で反転上昇した。
首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比6.4%増の3851万円と反転上昇した。東京都は6249万円(13.1%増)と前月からの反動で大きく反転上昇。神奈川県は3958万円(2.9%減)と3カ月連続で下落し、2022年7月以来の3000万円台となった。千葉県は2788万円(6.1%増)、埼玉県は2842万円(2.7%増)といずれも反転上昇。前月の全都県下落から神奈川県を除いて上昇に転じた。
都市別では、東京23区が1億1169万円(9.6%増)と大きく反転上昇。高額事例が価格を牽引する状況が続き、1億円台を11カ月連続で維持している。都下も4013万円(6.0%増)と上昇に転じた。横浜市(1.4%増)は反転上昇。川崎市(22.6%減)は前月からの反動で大きく下落したが、前年同月比はプラスを維持した。相模原市(21.4%増)は大きく反転上昇。3区すべてで上昇し、築浅で面積の広い事例もみられた。千葉市(5.5%減)は3カ月連続で下落、さいたま市(1.0%増)は2カ月連続で上昇した。
近畿・中部も反転上昇
近畿圏は、前月比2.3%増の2812万円と反転上昇した。大阪府は3.3%増の3106万円と2カ月連続上昇し、前年同月比もプラスに転じた。兵庫県は11.2%増の2902万円と大きく反転上昇。前月からの反動に加え、縮小していた平均土地・建物面積の拡大が影響した。京都府は築古化が進み、6.9%減の3352万円と下落に転じた。都市別では、大阪市が11.8%増の5420万円と2カ月連続上昇。堺市(1.9%減)は反転下落した。神戸市(24.2%増)、京都市(0.8%増)はいずれも上昇に転じた。2ケタ増となった大阪市・神戸市は、高級住宅街での供給が価格を押し上げた。
中部圏は、前月比3.9%増の2518万円と反転上昇。愛知県も12.0%増の3268万円と前月からの反動で大きく上昇に転じた。築年数の若返りがみられ、前年同月比もプラスに振れた。名古屋市は23.0%増の4530万円と大きく反転上昇し、4カ月ぶりの4000万円台となった。
宮城県は、前月比1.2%減の2597万円と反転下落。平均土地・建物面積は拡大したが、築古化が2年進んだことが影響した。仙台市は8.1%減の2998万円と反転下落した。
福岡県は、前月比5.2%増の2447万円と反転上昇。前年同月比は僅かに築年数が進んだものの、価格はプラスに転じた。福岡市は2.2%増の3995万円と3カ月連続で上昇した。
調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。
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