松尾和也さん流エコハウス設計メソッドを毎月10日号でお届けする本連載。今回は窓の設計手法を、改めてシンプルに説明します。
「冬は窓から5割、夏は7割の熱が出入りする」。この言葉は、ありとあらゆるカタログや講演会で“耳タコ”になっている、格言のようなものとなっています。熱、エネルギーの観点でそれだけ重要な窓なので「南は構造が許す限り大きめに設計して、必ず日射遮蔽とセット、東西北面は極力小さく」という法則が導かれました(東西に細長い形状の住宅に関してはある一定以上大きくするとトータルコストのメリットが出にくくなってきました。それはまたいずれ書いてみたいと思います)。
それと同時に「南は断熱Low-E、東西北面は遮熱Low-Eを使う」、このあたりも10年前は人や企業によってかなり自説にばらつきがありました。しかし、今となってはこれに異論を唱える方は、ほとんど見かけなくなりました。
東西北面は小さく、というのがどの程度かというと、これは遮熱Low-Eを使っていれば、アウターシェードなどを外部に設置しなくても部屋が日射熱で暑くならないことが重要だと考えています。この観点から導いたのが「一部屋一面につき0.5㎡以内」という基準です。このくらいシンプルであれば忙しい実務者、また、CADが使えない営業マンでも簡単に守ることができると思います。
しかし・・・
この記事は新建ハウジング5月10日号6面(2024年5月10日発行)に掲載しています。
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