三井不動産など3社は1日、築地市場跡地(東京都中央区)で進める再開発事業の概要を発表した。記者会見した植田俊社長は、「築地の歴史を踏まえた上で、東京の国際競争力を高める」と述べ、インバウンド(訪日客)への対応も視野にスポーツや国際会議などさまざまなイベント需要を取り込める交流拠点づくりに意欲を示した。
計画では、旧市場の敷地約19ヘクタールに多目的スタジアムを中心に、国際会議用のホールやホテル、日本の食文化を発信する施設などをそろえる。2026年度に一部施設を先行開業し、30年代前半にスタジアムなど多くの施設の開業を目指す。
東京都は4月、同社とトヨタ不動産、読売新聞グループ本社など11社で構成する企業連合を事業者に決定。計画では、新たな交通拠点とすることに加え、将来的には「空飛ぶクルマ」の活用も見込む。トヨタ不動産の山村知秀社長は、「街づくりとモビリティー(移動手段)を結び付けていく」と語り、トヨタグループのノウハウを生かす考えを示した。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。