住宅金融支援機構(東京都文京区)は4月30日、フラット35の2023年度の実績を公表した。フラット35全体の申請戸数は4万783戸で、前年度比60.7%にとどまった。実績戸数は3万3107戸(前年度比60.8%)、実績金額は1兆646億円(同60.9%)だった。
このうち、同機構が金融機関から住宅ローンを買い取り、それを担保とする債権を発行して資金を調達する「買取型」の申請戸数は3万6383戸(同64.1%)、実績戸数2万9245戸(同63.4%)、実績金額は9399億円(同62.3%)だった。
一方、金融機関が提供する住宅ローンに同機構が保険を掛ける「保証型」の申請戸数は4400戸(同42.3%)、実績戸数3862戸(同46.6%)、実績金額1247億円(同52.2%)だった。
「子育てプラス」で申請増加
また、2024年2月13日から制度を開始した「【フラット35】子育てプラス」の3月末までの申請状況も公表した。同制度は、子育て世帯や若年夫婦世帯に対して全国一律でこどもの人数等に応じて金利を引き下げるもので、制度開始から 2024年3月末までの申請戸数は、全体の申請戸数(5854件)の43.8%(2564件)を占めた。「子育てプラス」開始後の2024年3月の全体の申請戸数(3931戸)は、2023年度第3四半期の月平均申請戸数(2983戸)との比較で131.8%となり、増加に転じた。
なお、2024年1~3月分の実績はフラット35全体の申請戸数9006戸(前年同期比75.4%)、実績戸数7249戸(同61.1%)、実績金額2354億円(同60.8%)。「買取型」は申請戸数8057戸(同79.6%)、実績戸数6476戸(同64.6%)、実績金額2093億円(同62.9%)。「保証型」は申請戸数949戸(同52.3%)、実績戸数773戸(同42.1%)、実績金額261億円(同47.6%)。
公表数値のうち、実績戸数と実績金額は融資実行された戸数・金額で、この期間より前に申請があったものを含む。
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