三井ホーム(東京都新宿区)は、同社が構造設計および建方施工を行ったオートバックスグループで初めての木造店舗「オートバックス佐賀大和インター店」が開店したと発表した。法定延床面積は624.59㎡。構造は、木造(枠組壁工法)、平屋。
従来の鉄骨店舗部分には仕切りがないことや、カーメンテナンスエリアへの車両の搬入をするために店舗長手方向に大開口が必要になることから、木造の枠組壁工法での店舗建築は難しいと考えられていた。しかし、同社の建物木造化の独自技術であるMOCX技術のコネックトラスを使用することで、店舗部は約22.5m×12mの無柱大空間を実現。また、同社が開発したオリジナル金物タイダウンシステム「ロッドマン」を使用することで、店舗に求められる大開口を実現した。天井はトラスを現しとし木質感を演出している。
同物件における木材利用量は126㎥。炭素貯蔵量(CO2換算)は113t-CO₂で、スギの木に換算すると約220本に相当する。建物で消費する年間の一次エネルギー消費量を建築物省エネ法で国が定める基準の50%以上削減することでBELS評価により認証される「ZEB Ready」を取得。
同事業は、木造建築の可能性を広げ、様々な取り組みを通じて脱炭素に貢献していくプロジェクト「MOCX Green Buildings(モクスグリーンビルディングス)」の一環。今後も同社グループは、多様な用途の建築物の木造化・木質化を促進することで、脱炭素社会の実現に資する木造建築のさらなる普及と技術の発展に努めていくとする。
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