国土交通省は4月22日から、2024年度の「空き家対策モデル事業」の募集を開始した。民間事業者などによるモデル性が高い空き家の活用に係る調査・検討、改修・除却工事を支援する。
補助対象事業者は、民間事業者、NPO、地方住宅供給公社、地方公共団体など。募集部門は、(1)ソフト提案部門:調査検討、普及啓発、事業スキーム構築などのソフト的な取り組み、(2)ハード提案部門:空き家の改修工事や除却工事などの技術や工法、施工プロセス―の2部門。
補助対象は、①調査検討、計画策定、普及・広報に要する費用、②改修工事、除却工事、除却後の土地の整備に要する費用。補助率は、①は定額、②は改修工事が3分の1、除却工事が5分の2、除却後の土地整備が3分の1。
(1)ソフト提案部門の募集テーマは、①空き家に関する相談対応の充実、空き家の発生抑制に資する官民連携体制の構築、②空き家に関連するスタートアップなど新たなビジネスモデルの構築、③新たなライフスタイルや居住ニーズに対応した空き家の活用―の3テーマで、提案区分は「ソフト型」と「ソフト・ハード一体型」の2種類。
提案内容は、ソフト型では▽空き家の活用・除却に係る調査検討(現地調査、ワークショップ、企画など)▽官民連携による相談体制の整備や普及啓発活動▽空き家対策に関連するビジネスモデルの構築―などを想定。ソフト・ハード一体型は、▽ビジネスモデル、事業スキームやシステムの構築と併せて行う空き家の改修工事▽空き家の活用(改修、除却など)に係る実践型ワークショップの実施▽個別の空き家の活用方法をまちづくりの観点から地域で検討、改修工事を実施―などを想定している。
(2)ハード提案部門では、▽耐震性能・省エネ向上と意匠性が両立する改修工事▽建物や敷地条件に応じて騒音・振動の抑制、工期の短縮、コストの抑制に大きく寄与する技術や工法、施工プロセスによる改修・除却工事▽デジタル技術を活用した効率的な改修・除却工事▽廃材の再利用、廃棄物の再資源化向上に寄与する改修・除却工事▽効率的なアスベスト対策を施した除却工事―といった提案を求めている。
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