国土交通省は4月24日、2024年度「既存建築物省エネ化推進事業」の初回募集を開始した。
既存建築物省エネ化推進事業は、建築物ストックの省エネルギー改修を促進するために実施するもの。民間事業者などが既存建築物の省エネルギー改修工事を行う場合に改修費用を支援する。追加で行うバリアフリー改修工事も対象となる。募集期間は5月29日まで。
対象事業は、オフィスビルなどの既存建築物の改修。構造躯体(外皮)、建築設備の省エネルギー改修工事、省エネルギー改修に加えて行うバリアフリー改修。工場・実験施設・倉庫などの生産用設備の改修、後付けの家電の交換などは対象外となる。
補助対象費用は、①省エネルギー改修工事に要する費用、②エネルギー使用量の計測などに要する費用、③バリアフリー改修工事に要する費用(省エネルギー改修工事と併せて行う場合のみ)、④省エネルギー性能の表示に要する費用。
補助率は3分の1、上限は1件につき5000万円。併せてバリアフリー改修を行う場合は2500万円または省エネ改修にかかる補助額を限度に加算する。
主な要件は、▽躯体(外皮)の省エネ改修を行うもの▽改修前と比較して20%以上の省エネ効果が見込まれる改修工事▽改修後に一定の省エネルギー性能基準を満たし、性能表示を行うこと▽省エネルギー改修工事とバリアフリー改修工事の費用の合計が500万円以上であること▽改修後に耐震性能を有すること▽事例集への情報提供に協力すること▽当該年度に事業を完了するもの―など。
23年度は歴史資料館など59件を採択
23年度は70件の提案の中から、大谷大学博綜館・講堂棟高効率機器(空調・照明)・日射調整フィルムによる省エネ事業(京都府)、柏原市立歴史資料館省エネルギー事業(大阪府)、医療法人社団 愛友会 屋上断熱防水、空調・照明による省エネ改修事業(千葉県)、広島銀行岡山支店 省エネルギー改修工事(岡山県)、公衆浴場の省エネ改修プロジェクト(石川県)、神野建設本社改修工事(愛知県)など、59件が採択された。
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