政府は23日に公表した4月の月例経済報告で、景気の全体判断を「このところ足踏みも見られるが、緩やかに回復している」に据え置いた。個別項目では、企業の景況感を示す業況判断を前月までの「改善している」に付け加える形で、ダイハツ工業などの認証不正を踏まえて「一部自動車メーカーの生産・出荷停止による影響が見られる」と明記した。
海外経済は「一部の地域において弱さが見られるものの、持ち直している」との判断を維持した。このうち、中国は「持ち直しの動きに足踏みが見られる」から、「政策効果により持ち直しの兆しが見られる」に上方修正した。中国経済は不動産市況の低迷に伴って減速が続いていたが、内閣府は「自動車の販売促進策で1~3月期の実質成長率がわずかに高まった」と説明した。
先行きに関しては、大幅賃上げの動きが広がっていることなどを背景に、「緩やかな回復が続くことが期待される」との見方を維持した。ただ、従来通り、米欧による金融引き締めの影響などで海外経済が減速するリスクを指摘した。
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