福安工務店(東京都八王子市)は、30年以上に渡ってエコハウスに取り組んできた実績を持つ。東京都が2023年度から開始した「東京エコビルダーズアワード」では、開口部の設計手法が評価され、リーディングカンパニー賞を受賞した。しかし同社にとっては「普段から考え、実践していること」。自社で設計の全工程を内製化し、エコハウス設計のポイントを把握している設計スタッフの力で、設計の初期段階からほぼ変更なく開口部の設計を確定させている。
創業から56年を迎える同社は、1990年にOMソーラーを導入し、2008年からはCASBEEを活用するなど、先駆的な取り組みを続けている。現在では外皮性能もHEAT20・G3に近いレベルが標準となっている。今回、都のアワードを受賞したのは“一棟ずつ隣地との建物配置や敷地内樹木との関係性を踏まえ、一カ所ずつ窓の性能値を確認しながら選定”という取り組みが評価されてのことだ。
開口部の設計ルール自体は“南面を日射取得型にし、その他は日射遮蔽型に”というオーソドックスなもの。OMソーラーの採用率が高く、太陽熱の効率的な利用を主眼に置いているため、設計自体がそもそも南からの日射取得に向いている特性を生かすことにもなっている。開口部での検討項目は・・・
この記事は新建ハウジング4月20日号3面(2024年4月20日発行)に掲載しています。
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