Sanu(サヌ、東京都中央区)は4月16日、2週間で建設可能な新型キャビン「SANU CABIN MOSS(サヌ キャビン モス)」を発表した。このモデルは、豪雪地帯など厳しい自然条件下でも建設可能で、ADX(福島県二本松市)と共同開発した。
同社が提供する別荘のサブスクリプション(定額課金)サービス「SANU 2nd Home(サヌ セカンドホーム)」に順次投入。北軽井沢(長野県)に展開した後、河口湖(山梨県)、白馬(長野県)、八ヶ岳(山梨県)、南アルプス(山梨県)、蓼科(長野県)、ニセコ(北海道)などでも展開する。
「サヌ キャビン モス」は、木の実から着想を得た多面体の構造デザインを採用。これにより強風や大雨、積雪に対する耐久性を発揮する。木造部分には「北山杉」をはじめとした国産材を100%使用。1棟の建築コストに占める木材の割合を45%にまで引き上げたことにより、国内森林資源の有効活用にも貢献する。
また、脱着可能な金物の採用や機能ごとのユニット化により、建築の用途に合わせた柔軟な対応が可能。建設工程では、デジタルファブリケーションや独自開発した金物を用いる工法により、現地施工2週間での建設を可能とした。
室内の広さは54㎡、ベランダを含めて67㎡。収容人数は最大4人(セミダブルベッド2台・シングルマットレス1台)。広々としたワークスペースとキッチン・ダイニングに、インテリアや生活必需品などを完備している。バルコニーとリビングが一体となるゾーニングや、自然の光が降り注ぐ天窓など、どこにいても外の自然が感じられる工夫された作りとなっている。
70億円を追加調達 全国30拠点に
Sanuではこのほど、「サヌ セカンドホーム」のサービス拠点拡大を目的として、計70億円の追加資金調達を実施。調達先は、商工組合中央金庫、みずほ銀行、りそな銀行、およびスタートアップ向けファイナンスのSDFキャピタル、Siiibo証券、Yoii。
「サヌ セカンドホーム」では2024年4月現在、全国15拠点・78室を展開。今回の調達により兵庫県淡路島、鹿児島県奄美大島、北海道ニセコに別荘を新設し、24年末までに30拠点・200室にまで拡大する予定だ。
同サービスは、建築家がデザインした全国拠点の別荘をシェアリング(滞在時期は個別)することができるもの。清掃や維持管理、修繕は不要で、スマホ上で予約するだけでホテルのように利用できる。料金プランは月額5.5万円のサブスクリプション型と、購入金額330万円(年12泊・30年権利)の共同所有型のいずれかから選択する。
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