厚生労働省・石川労働局は4月30日、建設業労働災害防止協会(建災防)石川支部との共催で、能登半島地震被災地のボランティアなどを対象にした安全講習会を、石川県建設総合センター(金沢市弥生2-1-23)7階大ホールで開催する。募集は4月23日までで、先着100人まで受け付ける。受講料は無料。建設関係者はCPDS(2ユニット)・CPD(2単位)が取得できる。
能登半島地震の被災地では復旧作業が進み、ゴールデンウィークには休暇などを利用して、被災地に入るボランティア参加者が増えることが予想されている。しかし、がれきの片付けや搬送などの経験がない人は危険を認識しにくく、思わぬ事故やけがをする可能性が指摘されている。特にがれき上での転倒や釘などの踏み抜き、がれき運搬に伴う腰痛、熱中症の発生などに気を付ける必要がある。
そこで今回、現場作業員やボランティアを対象とした安全講習会を開催。併せて安全衛生に関する個別の相談にも応じる。講習会では建災防事業部業務課長および安全管理士が務め、がれき処理の際に気を付けるべきポイントや対策を分かりやすく説明。受講者に防じんマスクや踏み抜き防止インソールなどの作業用具を配布する。
《案内》
「がれきの処理等を行う方のための安全講習会」(PDF)
建災防HPに安全講習動画を掲載
建災防ではホームページ上で、がれき処理を行う際の注意事項をまとめた安全講習動画を掲載。他に、復旧作業時に留意が必要なポイントを示したガイドブックやリーフレットを配布している。
がれき処理時には、けがを防ぐための服装を着用し、▽安定の悪いがれきの上など高いところで作業をしない▽倒れそうな建物に近づかない▽重いものを無理に一人で運ばない▽長尺のがれきを運ぶときは周囲に人がいないか注意する▽石綿が含まれている建材の扱いに気を付ける▽作業中の建設機械に近づかない―などに注意するよう呼び掛けている。
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