石川県が4月1日に公表した能登半島地震における応急仮設住宅の建設状況によると、国交省や全国の自治体、プレハブ建築協会の協力などにより、熊本地震を上回るペースで進んでいる。
3月末までの着工目標が4600戸だったところ5131戸を達成、1643戸完成した。プレハブタイプの住宅だけでなく、木造長屋タイプ(919戸)、木造戸建てタイプ(6戸)の仮設住宅建設にも着手した。今後、4月末までに約3000戸(必要戸数の5割)、6月末までに約5000戸(同8割)を完成させ、8月中には希望するすべての人が入居できる体制を整える。
発災当初は避難所生活を早期解消する目的で、迅速かつ大量に供給可能な従来型のプレハブ住宅の建設を進めてきた。しかし、2月以降は中長期的な視点から、里山里海景観に配慮した新たなまちの整備に向け、まちづくり型の木造長屋住宅の建設に着手している。
さらに3月末からは、地元の集落を離れてみなし仮設などで生活している被災者が帰還できるよう、ふるさと回帰型の木造戸建風住宅(石川モデル)を穴水町唐川地区に建設した。ふるさと回帰型住宅は、後々に市・町営住宅に転用することを前提に建設。希望があれば入居者に有償譲渡することも想定している。
相次ぐ転出で仮設住宅の必要数減少
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