東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、3月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。首都圏は反転下落、近畿圏は連続下落、中部圏は下落に転じた。
首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比10.6%減の3618万円と大きく反転下落した。東京都は5526万円(11.3%減)と反転下落。神奈川県は4075万円(6.7%減)で2カ月連続、千葉県は2627万円(3.6%減)と4カ月連続でいずれも下落した。埼玉県は2766万円(3.8%減)と反転下落。全都県で価格が下落し、前年同月比もマイナスとなった。
都市別では、東京23区が1億190万円(11.8%減)と大きく反転下落したが、1億円台を10カ月連続で維持している。高額事例の減少と築古化が進んだことが価格に影響した。都下も3786万円(8.5%減)と反転下落。武蔵野市や国分寺市が下落し、4000万円を下回った。横浜市(3.5%減)は築年数が3.1年若返ったものの3カ月連続の下落となった。川崎市(25.7%増)は大幅に反転上昇。相模原市(4.1%減)、千葉市(1.0%減)は2カ月連続で下落した。さいたま市(13.4%増)は大きく上昇に転じた。
近畿圏は、前月比2.3%減の2749万円と2カ月連続で下落した。大阪府は0.2%増の3007万円と上昇に転じたが、前年同月比はマイナスが続く。京都府は1.3%増の3599万円と反転上昇。兵庫県は9.5%減の2609万円と大きく反転下落し、近畿圏全体の価格を下げた。兵庫県は築古化が1.8年進み、平均土地・建物面積も縮小している。都市別では、大阪市が3.5%増の4846万円と反転上昇。堺市(0.9%増)も3カ月連続で上昇した。京都市(7.9%減)は2カ月連続で下落。神戸市(15.5%減)も2カ月連続で下落し、下落率が大幅に拡大。6カ月ぶりに3000万円を下回り、前年同月比もマイナスに振れた。
中部圏は、前月比9.7%減の2424万円と反転下落。愛知県も8.8%減の2919万円と大きく反転下落し、いずれも築古化が進んでいる。名古屋市は7.6%減の3684万円と反転下落。築古化や土地・建物面積の縮小が影響したとみられる。
宮城県は、前月比4.4%増の2628万円と2カ月連続上昇し、築年数が前月比・前年同月比ともに若返っている。仙台市は7.0%増の3262万円と2カ月連続の上昇となった。
福岡県は、前月比4.1%減の2326万円と反転下落。前年同月比はマイナスが続き、3.5年築古化するなど、さらに水準を落としている。福岡市は1.5%増の3910万円と2カ月連続で上昇した。
調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。
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