国土交通省は4月3日、2024年度の「サービス付き高齢者向け住宅整備事業」の募集を開始した。高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らすことができる住まいの確保を図るため、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を整備する民間事業者などを支援する。24年度予算として「スマートウェルネス住宅等推進事業」全体で167.40億円を計上している。募集期間は2025年2月28日まで。
入居者の要件は、60歳以上の者または要支援・要介護認定者。住宅の要件は、▽「高齢者住まい法」に規定するサ高住として10年以上登録すること▽省エネ基準に適合すること▽家賃の限度額所在市区町村に応じて設定した額(月額11.2~24.0万円)とすること▽入居者が任意の事業者による介護サービスを利用できること▽情報提供システムの運営情報の提供・更新を行うこと▽新築・改修の場合は市町村のまちづくり方針と整合していること―など。
他にサ高住の登録基準として、床面積25㎡以上、長期入院を理由に事業者から一方的に解約できないこと、敷金・家賃・サービス対価以外の金銭を徴収しないことなどの要件を満たす必要がある。
補助率および上限は、住宅新築が10分の1(上限:床面積30㎡以上が135万円、同25㎡以上が120万円、25㎡未満が70万円/1戸)、住宅改修・既設改修が3分の1(上限:195万円)。高齢者生活支援施設は、新築が10分の1、住宅改修・既設改修が3分の1(上限:1000万円/1施設)。再エネ設備を設置した場合は、設備費用の10分の1が追加される。限度額は太陽光パネル・蓄電池が合わせて4万円、太陽熱温水器が2万円。
さらに25年3月31日までに取得した場合は、固定資産税・不動産取得税の減税措置が適用される。軽減額は、固定資産税は税額の3分の2を参酌して、2分の1から6分の5の範囲内で市町村が条例で定める割合。不動産取得税は、家屋は課税標準から1戸当たり1200万円を控除。土地は家屋の床面積の2倍に当たる土地面積相当分の価格。
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