政府は3月29日に行われた閣議で、中長期的に受け入れる外国人労働者の見込数について決定した。建設分野では在留資格のある特定技能外国人として、2024年度から5年間で最大8万人受け入れる方針となった。その根拠として、2028年度に建設分野では24万人程度の人手不足が見込まれること、ICTなどの活用により毎年1%程度の生産性向上や処遇改善などの取組を行ったとしても16万人相当しか補えないこと、引き続き人材不足が見込まれることを挙げている。今後パブリックコメントを経て、5月にも関係する省令・告示を改正する。
建設需要は10年来、民間投資を中心に年2%程度の増加が続いており、老朽化するインフラのメンテナンスや国土強靱化、都市の国際競争力強化などへの需要が継続すると予想されている。こうした背景に加えて、今年の4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用されたことから、28年度には310万人の建設技能者が必要になると推計されている。
一方で、建設技能者数は同年には286万人にまで減少する見込み。この24万人分の人材不足を補いつつ、建設分野を存続・発展させていくためには、一定の専門性・技能を有する外国人を受け入れることが不可欠となっている。
求める人材の基準については、特定技能外国人1号・2号では、土木施設あるいは建築物の新築、改築、修繕などの業務で必要とされる技能を有する者とし、建設分野特定技能1号または2号評価試験および技能検定3級または1級などで確認する。
全産業で最大82万人 林業なども追加
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